「マンションの購入を検討しているけれど、新築は高いため中古マンションを探し始めている」
「中古マンションを購入して自身でリノベしたいが、リノベ済み中古マンションも気になっている」
「それぞれのメリットを把握した上で、検討をしたい・・・」
このような状況でお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、中古マンションのリノベーションを検討している方に向けて、以下の内容について解説していきます。
- 中古マンションのリノベーションのメリット
- 中古マンション購入後のリノベーションとリノベーション済みマンションの違い
- 私が経験した、中古マンションのリノベーションの良いところ
ぜひご覧ください。
中古マンションやリノベーション済みマンション購入のメリット
新築マンションではなく中古マンションを選ぶ場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。こちらでは、中古マンションやリノベーション済みマンションを購入する場合のメリットについてご紹介します。
①中古マンションの方が物件豊富
新築マンションと中古マンションの物件選びで大きく異なるのは物件の数です。
自分が希望する居住エリアで条件に合った新築マンションを探すのは容易ではありません。特に都心部や利便性の高いエリアになるほど、駅周辺は街が完成しており、再開発などがない限り新築マンションを探すのは難しくなります。たとえ条件に合った新築マンションを見つけられたとしても、新築マンションの場合はコスト面で折り合いがつかない可能性も大いにあります。
一方で中古マンションの場合は、既に建っている物件が売りに出されるため物件選びの選択肢が増えます。さらに駅近で立地条件が良い都心のマンションは、将来的に売却を考えたときにも買い手が付きやすいこともメリットに挙げられます。
都心へのアクセスがいい、価格も予算内に収まるといった条件で探すと、中古マンションの方が圧倒的に選択肢は広くなることを覚えておきましょう。
②新築マンションを購入するよりも購入価格を抑えることができる
新築マンションではなく、中古マンションを選ぶ上での大きなメリットとなるのは、購入価格の違いです。
最新の情報を引用すると、首都圏におけるそれぞれの平均購入価格は以下の通りになります。
新築マンションの平均購入費用:9,940万円 ※1
中古マンションの平均購入費用:4,563万円 ※2
※1 株式会社不動産経済研究所 「首都圏 新築分譲マンション市場動向 2023年7月」
※2 公益財団法人 東日本不動産流通機構「月例速報 MarketWatchサマリーレポート 2023年7月度」
中古マンションの購入価格にリノベーション費用を見込んだとしても、新築マンションよりも価格優位性があることがお分かりいただけると思います。
あくまで平均購入価格なので立地や条件などにより左右されますが、新築マンションと中古マンション価格の違いの目安として参考にしてください。
③新築マンションと比べて資産価値が下がりにくい
新築マンションの資産価値は、購入してから20年程度を境にして以降の物件価格の下落は少なくなると言われています。20年経過後の物件価格は、経済情勢や社会情勢により上下を繰り返します。
つまり、建築してから20年以降はその価値が安定する傾向にあるため、築年数が経過した中古物件はリノベーションすることで物件の資産価値を長く保つことができます。
④住民の様子や周囲の環境を事前に確認できる
中古マンションの購入検討の際は、マンション住民の様子や周辺環境を念入りに確認できる点も大きなポイントです。
平日・休日の昼・夜の雰囲気、眺望、騒音、1日を通した日当たりなども確認可能です。内覧の際には左右・上下の部屋の様子もチェックできますし、場合によっては前オーナーに気になる点を質問することも可能です。
共用部分であるエントラスやポスト、駐輪場、駐車場、ゴミ置き場などの様子も忘れずに見ておきましょう。住民の様子や管理人による管理状態を判断できる重要なポイントです。
中古マンション購入後にリノベーションするメリット・デメリットや体験談
こちらでは、中古マンションを購入した後にリノベーションする場合のポイントについて、以下の内容をお伝えします。
中古マンションリノベーションのメリット
まずは、中古マンションを購入しリノベーションするメリットについてご紹介します。
①家族構成や生活スタイルに合わせた設計が可能
中古マンションを購入してそのまま住む場合、立地条件が良かったとしても、間取りや部屋数によって検討から外れてしまう場合があります。
一方中古マンションを購入後リノベーションをする場合は、自分好みの間取りやライフスタイルに合わせた家づくりが可能になります。
家族構成にあわせた部屋数の確保だけでなく、ペットの有無や、在宅勤務・趣味スペースの確保など、自分の生活や好みに合わせた設計ができます。
②自分好みの内装や住宅設備を選ぶことができる
中古マンションを購入しリノベーションする場合、自分の好きな内装仕上げや住宅設備※を選択できる点は、大きなメリットになります。
※キッチン、お風呂、洗面化粧台、トイレなどのこと
一方、リノベーション済み中古マンションや、新築マンションを購入する場合、自分好みでない内装デザインだったり、欲しい住宅設備が採用されていなかったりと、理想と一致しない物件と出会うことも多いと思います。
基本的にこれらの物件では一般受けする設計がされているので、奇抜すぎて困る事はないと思います。
しかし、「せっかくのマイホームなら自分の理想の内装、理想のキッチンを設置したい!」という夢をお持ちの方は、リノベーションにトライされることをお勧めします。
③築年数が古くても売りやすい
マンション自体の築年数が古い場合、内装が新築当時のままの物件とフルリノベーションした物件では、売りやすさに違いが出てきます。
内装が新築当時のままということは、フローリングや壁紙、設備などに劣化が生じそのまま居住することが困難な物件が多いため、買い手が付きにくいと言われています。
フルリノベーションした物件の場合、内装等は新築同様に刷新されているため万が一転勤などでマンションを売る必要が出ても、比較的買い手が付きやすいという点がポイントです。
しかし、最初から転売目的でリノベーションをする場合は注意が必要です。1500万円かけてこだわりのリノベーションをしたとしても、売却時には1000万円の価値しかつかない可能性もあります。
将来の売却を見据え、収益を重視してリノベーションするのではなく、自分の住み心地やライフスタイルを優先させてリノベーションすることをおすすめします。
④環境負荷が小さい
中古マンションを購入してリノベーションを行う場合、新築マンションに入居するのと比較して環境負荷は小さくなります。
今ある建築物を有効活用し、建物の解体や建設時に発生するCO2や廃棄物を限りなく0に近づけることは今の社会においても重要な考え方です。
今後、「中古マンションを購入し自分が必要な範囲でリノベーションをする」考え方は益々広がっていくと考えています。
「環境問題に興味があるけど何かできることはあるかな?」と思っている方がいらっしゃったら、リノベーションはとても良い選択になるのではないでしょうか。
中古マンション購入後にリノベーションするデメリット
中古マンションをリノベーションする際のデメリットは以下の通りです。これらについては、中古マンションのリノベーションのデメリットを経験者が徹底解説!にて詳しく解説をしていますので興味のある方はぜひご覧になってみてください。
- 住むまでに時間がかかる
- 外観・共有部が古い
- 修繕費が高い可能性がある
- 耐震性能が低い可能性がある
- 間取り変更をできないことがある
- 予算総額が分かりにくい
- ローンの金利が高くなる
- こだわり過ぎると売りにくい・貸しにくい
リノベーション向け中古マンション選びの注意点
リノベーション向けの中古マンションを選ぶ際の注意点は以下の通りです。これらについても同様に中古マンションのリノベーションのデメリットを経験者が徹底解説!にて詳しく解説をしています。
- 共用部分の管理状況を確認する
- 修繕状況・修繕積立金について確認する
- リノベーションに適した物件を選ぶ
【体験談】中古マンション購入後にリノベーションを行って実感したメリット
ここでは、私が実感した中古マンションのリノベーションのメリットについてお伝えします。
私が感じたメリットは以下の2つです。それぞれ解説します。
中古マンションをリノベーションして実感したメリット①必要な範囲のみリノベーションできる
マンション購入+リノベーション費用に余裕がある場合はすべて理想通りの家づくりが可能だと思いますが、家づくりにおいて、費用に余裕がある場合はごく稀だと思います。
私の家のリノベーションでも、自分のこだわりポイントにはお金をかけ、こだわらない部分は最低限の工事で済ませることでトータルコストを抑えることができました。
自分自身で設計内容を取捨選択して、必要な範囲に絞ってリノベーションできたことは私にとって大きなメリットでした。
参考までに、私の場合はこんな感じでした!
・お金をかけたところ:理想のキッチン、LDKの内装
・お金をかけなかったところ:寝室の内装、お風呂、トイレ
中古マンションをリノベーションして実感したメリット②内見時にオーナーと話せる
続いてのメリットは、内見時に前オーナーの方々とお話ができた点です。
リノベーション済みの物件は、物件の所有者は買取再販業者であることが多いため実際に以前住んでいた方とお話しすることはできません。
これから住む家について、リノベーションする上で現在住んでいる方々の意見が聞ける機会があったことは本当に良かったと思っています。
以下私が内見時に前オーナーの方とお話しした内容です。
- 1日を通した日当たり状況
周辺建物の影響などを各方位ごとに確認しました。 - 家族構成や家具の配置
設計の参考になるため、家族構成と今どのように生活しているかを確認しました。
(リビングにベッドが置かれていたのにはびっくりしました笑) - 冷暖房効率
夏期冬期のエアコンの効きを確認し、二重窓を取り付けるか否かを検討しました。 - 収納量の確認
家族の人数に対して収納量が足りているか、収納毎に何が収納されているか確認しリノベーション時の収納計画の参考にしました。 - 眺望
家から見えるランドマークについてや、季節によっての楽しみ方(花火鑑賞や天体観測など)を教えてくれました。 - 周辺環境、住民のこと
リノベーションとは直接関係ありませんが、駅からのアクセスについてやマンションの住人のこと、トラブルの有無について確認しました。
このように書き出すとキリがありませんが、前オーナーとお話しすることで得られる情報は膨大にあります!マンション検討中の方は、前オーナーさんとの会話も楽しみながら物件探しをしてみてください。
前オーナー(売主さん)が居住中の場合に内覧するときに確認することについては以下の記事にまとめていますので、是非参考にしてみてください。
リノベーション済み中古マンションを購入するメリット・デメリット
こちらの章以降では、リノベーション済み中古マンションの購入についてお伝えします。
こちらの記事で詳細を解説していますので、ぜひご覧ください!
私がリノベーション済み中古マンションを選ばなかった理由を正直告白!
リノベーション済み中古マンションを購入するメリット
リノベーション済み中古マンションを購入するメリットはこちらです。
- 実物を確認できる
- リノベーション資金が不要
- 自分で内装や設備を決める手間を省ける
- 内装が綺麗
- すぐに住むことができる
- 瑕疵担保責任が最低2年ある
リノベーション済み中古マンションを購入するデメリット
リノベーション済み中古マンションを購入するデメリットについては以下が挙げられます。
- 販売価格にリノベーション費用が上乗せされている
- 内装に拘ることができない
- 外観・共有部が古い
- 修繕費が高い可能性がある
- 耐震性能が低い可能性がある
- リノベーション済み物件の数が少ない
- リノベーション前の状態を確認できない
リノベーション済み中古マンションを購入する際の注意点
リノベーション済み中古マンションを購入する際の注意点については以下の通りです。
- 住宅診断を依頼する
- 適合リノベーション住宅か確認する
- リノベーション個所を実物で確認する
- アフターサービスの有無を確認する
- 外観・共有部の修繕状況を確認する
- 断熱性・遮音性を確認する
- 配管の修繕状況を確認する
中古マンションのリノベーションにおけるメリット・デメリットを理解して後悔のない家づくりをしよう
今回は、中古マンション購入後のリノベーションと、リノベーション済みマンションの購入について紹介しました。
私のリノベーション実体験のエピソードも参考にしていただけたら嬉しいです!
それぞれのメリット・デメリットを理解することで、皆さんにとって最善の選択ができることを願っています。
ここまでお読みいただきありがとうございました。